素朴であたたかさを感じる布をお届けしている生地屋です「生地のヨシムラ」
服作り工房
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第3回:スタイリッシュな服とは?
話題性と流行を取り入れ」
「縫製に手間を掛けず
スタイリッシュな物を」作ろう!

ということで立ち上げた我が服作り工房ですが、
第3回目となりちょっと話題に苦しくなってきました。

何が苦しいかって?

それはの条件が3つもあるからです。
なかなかそんな都合良く話題ってないです。(^_^;)

そこで今回は本題から大きく逸脱しない範囲で、
3つのテーマのうち『スタイリッシュ』に焦点を当て
ちょっと手間を掛けますが前後編の2本立てでお送りしようと思います。

そこで...なんですが、
皆さんにとって『スタイリッシュ』ってどんなモノですか?

当社スタッフにもどんなイメージを持つか?聞いてみました。

▽▼▽
すると、どうやら、スタイリッシュなイメージっていうのは
人それぞれに違うようですね。

基本的にはベーシックだけど時代性を取り入れたモノ(ちょっと流行を取り入れて)
普遍的なモノ(たとえばLevi's 501)
思いっきりブランド
スタイルが良く見えるモノ(足長パンツ)
数十年前の青春時代のスターのファッション(ビートルズとか)
男はだまってネイビーブルーのスーツ(ダンディズム
モデルさんが着れば普通の服でも…(着る人次第)...などなど

流行性を取り入れた物から、普遍的な物や見た目のカッコ良さなどなどたくさんの意見が出てきました。
中には、イメージをイラストにしてくれたスタッフもいました。
(ありがとう!うれしいねー!)

そこで考えてみたのですが、人それぞれのスタイリッシュが違ったイメージを持っているのは、それぞれに影響を受けた『モノ時代カルチャー』などが、それぞれ違っているからなのではないでしょうか。
でも、“衝撃”を受けたことという点では、皆同じなのかも知れませんね。

ちょっと重いテーマになりましたが…
そこで私達が考えたスタイリッシュな物とは
▽▼▽
ズバリ 『着やすい』ってコト。

これなら皆さんも外せないポイントですよね。

着やすい」=着心地が良く、いつも着たくなるような“便利な服”
↓↓↓
オンでもオフでも着回しが効く、シンプルなジャケットでは?
と辿り着いたのです。


▽▼▽
では、“スタイリッシュなジャケット”を目指してチャレンジ!
▽▼▽

まず、デザインを決めます

今回は当社が広告を掲載している洋裁雑誌ミセスのスタイルブック2003年初夏号40ページ掲載の「ジャケット」にちょっとアレンジを加えました。
・・・たったこれだけです。

工程とかパーツが多いみたいだけど。。。今回のジャケット本当に作れるの?!
店長! この際だから好きなものを作りましょうよ!

...普段がパパソーレベルの私ですからかなり心配顔なんですが、スタッフ達には勢いがありました。
そして、そんな彼らの“こだわり”も見えないところに盛り込み、こんなデザインとなりましたが、皆さんいかかですか?


テーラードカラー ››› お父さんのスーツの衿と同じです。
セットインスリーブ ››› “いせこみと”いう技術が必要になりこれが結構面倒くさいのですが、挑戦です!
 ( Q&Aの 5.縫い方 Q7:「いせる」って何?で紹介しています。 )
サッと羽織れるだけのアイテムなので、ボタンは付けませんおぉ!
裏仕立ては、裏地を使わない代わりに、「パイピング」と言われる仕立てです。

生地は何にしようかな?
生地選びって楽しいですね これからの暑い夏に向けてだから…
爽やかなサックスブルー( 清涼感のあるカラー )
シワになりにくく洗濯の出来る( イージーケア
動きやすい( ストレッチ素材 )なんかかな?

【 材料各種 】
早速材料を決めちゃいました。
生 地 146cm巾の生地を130cm使用しました。
生地代1274円(98円/10cm)

〔品番:3531-3〕
夏物ホームソーイングに掲載中

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パイピング用 112cmの生地を40cm使用しました。
生地代392円(98円/10cm)

〔品番:3524-2〕
夏物ホームソーイングに掲載中

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夏物ホームソーイング用サンプルが欲しい方はこちら
Dカーブルーラー (品番:S490-6 @1,407円
方眼定規 (品番:S490-1 @840円
(品番:Y498 @168円
接着芯 (品番:AM-60 @640円)70cm

■ いよいよ製図です ■
 一番面倒臭い製図はスタッフ前田が家から持ってきた原型(参考書の付録)を使いました。
ところが!雑誌で使っていたものと違う種類であることが判明、急遽、原型づくりからはじめる事になりました。
※「原型」とは、基本になる単純な服の型紙のことをいいます。

第1回目では、雑誌を参考に「製図」を作りましたが、今回はこの製図という作業に「原型」を用いることになりました。

【原型のパターン図と着た時のイメージ】

つまり、製図とは「原型」に作りたいデザインなどを肉付けしたり、逆に細くしたいところを削いだりしてデザインしていくものなのです。
とはいえ さすがにジャケット。
むずかしい〜!
(塚原先生助けて...)
イセ込みの計算があるため袖引きに苦戦する。

製図

新しい紙(型紙になります)を用意して製図を写しますが、今回は型紙の段階で「縫い代」も書きました。
「縫い代なし」と「縫い代あり」の違いはこんな感じです。


縫い代のつけ方
  ↓こちらもイラストを参照下さい。


縫い代を割る場合
裏地を付けないジャケットは、縫い代がほつれないように補強する必要がありますよね。
安っぽい既製服ではしていませんが...そのやり方を“パイピング”と言います。

 

  パイピング
布の端をバイアステープ(直角交差の布目に対して斜め45度の角度で裁断した細長いテープ)などの別布でパイプ状にくるんで始末すること。

 最近ではTシャツやシャツに限らず様々なアイテムの衿や袖、裾の端の始末として見かける事が多いです。
ほつれを防ぐだけでなく反対色などでコントラストの「色使い」でアクセントにもなりますがいかがでしょうか?
一般にパイピング付きの縫製は縫製のレベルも高いともいわれています。
 画像は当社のオーダースーツサイトでお仕立てした物ですがやり方次第でなかなか上品でしょ!

見頃の袖ぐりの縫い代を型紙に引く方法。
  ↓こちらもイラストを参照下さい。



■ 型紙やっと完成!! ■
苦難の末にようやく型紙が完成です。この辺はやってみないと分からない所ですね。

型紙

■ 生地がシワにならないようにピン留め ■
 型紙ができたら次は裁断です。
▽▼▽
裁断前に生地に型紙を当ててピン留め。
 ピンを打っている緑川君は真面目な性格かピンの数が多過ぎ!
との指摘あり。(緑川お姉さま方にびびる!
 ピンの打ち方のポイントはQ&Aにも掲載しましたが、
シワにならないようにこんな風に。
ピン留め
ピン留め

■ 裁 断 ■
 型紙にがんばって縫い代をつけた分、裁断は楽(型紙の外回りを切るだけ)です。
ちなみに裁断しているのはちょっと恥ずかしがり屋の緑川君。

切っている台は皆さんのご注文をカットする通称「切り台」長さ4m位ある巨大なテーブルでキズだらけの所は当社の歴史です。
(*^_^*)
裁断

■ 前 編 終 了 ■

 今回はジャケットという事で大作なので
前編・後編と2回に分けて紹介していきます。
 ようやく前編はこれで終了。ふ〜っ


◆ 今回のポイント ◆
それでは今回のポイントをまとめてみましょう

▽▼▽

 型紙作り
 何といっても1番の難関は型紙づくり
今回使った原型は本を参考にしましたが、難しい記号などもあり型紙を見ても何がなにやら…
本の説明を読んでも、袖ぐり?何それ?って感じですよね。 そこで、洋服の型紙の場所を示す名称をいくつか紹介します。

B…Bust ( バスト・胸囲 )
型紙
↑拡大する
W…Waist ( ウエスト・腹囲 )
H…Hip ( ヒップ・腰囲 )
BL…Bust Line ( バストライン・胸囲線 )
WL…Waist Line ( ウエストライン・腹囲線 )
MHL…Middle Hip Line
  ( ミドルヒップライン・中腰囲線 )
EL…Elbow Line ( エルボーライン・ひじ線 )
BPBUST Point ( バストポイント・乳頭点 )
SPShoulder Point
  ( ショルダーポイント・肩先点 )
SNPSide Neck Point
  ( サイドネックポイント・頸側点 )
FNP…Front Neck Point
  ( フロントネックポイント・頸囲前中心点 )
BNP…Back Neck Point
  ( バックネックポイント・頸囲後ろ中心点 )
AH…Armhole ( アームホール・中心点 )

▽▼▽

 見頃の袖ぐりの縫い代を型紙に引く方法
 本文でもイラストで紹介していますが、引き方を解説します。

(1) 肩先から、脇線までの袖ぐりの縫い代をかく。
(2) 脇線で紙を折る。縫い割った時と同じ状態にする。
(3) 下に書いた出来上がり線、縫い代の線が透けて見えるので。(点線部分)袖したの所を写す。
(4) 紙を開いて(3) で写した線(紙の裏側)を表からなぞる。
(5) 脇の縫い代をつけ、その延長線(矢印部分)を(4)で写した線と結んで完成。
 

 最後に一言・・・ 
スタイリッシュ”なモノを作りたいと
“ヘビーなテーマ”で始まった今回の服作り工房でしたが、
洋服に対するいろんな世代の意見を聞くことが出来て
ファッション好きにはたまらないテーマでした。

次回、いよいよ縫い始めます。
スタッフ達の“こだわり”もご紹介いたしますので乞うご期待です!

第4回:スタイリッシュな服とは? 〜後編〜はこちら



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