素朴であたたかさを感じる布をお届けしている生地屋です「生地のヨシムラ」
服作り工房
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第7回:寿のお祝いに…
師走に入り本格的に寒くなって参りましたが、
皆さまいかがお過ごしですか?
さて、今回の服作り工房では前回予告しました
この冬当店オススメの変わったツィード
ファンシーツィード
に挑戦いたします。

そこでどんなモノを作ろうかなぁ〜と考えていたのですが。。。
女性社員で寿退社することになった
合コンの女王
ことAサンのお祝いとして
皆で何か作ってプレゼントしては?
ということに相成りました。


季節感も出せて当社らしく高級感のある素材を使いたいな〜と考えると、行き着く先は冬はツイードです。
ツィードといえば、本来はジャケットやコートに適した生地ではありますが、今年は綺麗なファンシーツィードがトレンドですからこれにしてみました。
スカートとしても何にしても、とてもカワイイです。
洋裁雑誌にもそんなスタイルがいくつか掲載されていましたのでそれを参考にデザインしてみました。

デザインは、アシメトリー(非対称)なカットで立体感を出すため切り替えをして、さらに裾はカットオフ。
一見カジュアルなイメージですけど意外とフェミニンではないですか?
トップスとの組み合わせ次第では、エレガントな装いにも使えますね♪
 こんな感じ。 

▽▼▽
それでは、早速作り始めます。

型紙作り
いつもの服作り工房では、標準的な9号サイズで作るのですが、
今回はもちろんAさんに合わせてピッタリのものを作ります。
Aサンは当社のオーダー部門で洋服を作っていたので
その時の採寸表を参考に型紙を作りました。(サイズはナイショ!)

今回はスカートとはいえ(表地14パーツ 身返しパーツ 裏地パーツ)
全部で20パーツあり、以前にジャケットを作った時でも
17パーツだったので、それを考えると結構大変です。
型紙はこちら。
表地・身返し

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裏 地

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【 今回使用した生地及び付属品 】
表 地
4555-2、ファンシーチェックツィード
拡大して見る
148cm巾の生地を90cm使用しました。
〔品番:4555-2〕
 生地代2,682円(298円/10cm)
 冬物ホームソーイングに掲載中

→冬物ホームソーイング用サンプルが欲しい方はこちらまで
身返し
3533-2、コットンサテン (Imported from Italy )
拡大して見る
148cm巾の生地を20cm使用しました。
〔品番:3533-2〕
 生地代196円(98円/10cm)
 夏物ホームソーイングに掲載中
裏 地 フランス綾のベンベルグ40cm使用しました。
〔品番:Z490-13〕
  生地代114円 (57円/10cm)
ファスナー 〔品番:B490-30〕エフロン20cm … 45円
片面接身返し着テープ 〔品番:C495-6〕15mm … 294円
〔品番:Y499-3〕シャッペ60 200m巻き … 99円

裁 断
そして次は裁断です。
型紙に予め 脇・後中心1.5cm、その他1.2cmの縫い代をつけます。
裁断
型紙が分からなくならないようにパーツ毎にナンバーリングをします。
型紙をピンでつけて裁断をしていきます。パーツが多いのでスタッフ総動員でピンをとめました。
身返しは表地と共布で作るつもりだったのですが、ウエスト部分なのでやはり肌触りが良く丈夫なものと言うことで、コットンのしっかりした生地を使いました。

テープ貼り
ざっくりした生地なのでほつれないように補強として、テープを貼ります。
裾以外縫い合わせる所全部に15mmの平テープをアイロンで貼りました。
テープ貼り

縫 製
以下の手順で縫っていきます。

【 縫い方の手順 】
裾以外すべてジグザグミシンでかがり縫いをします。
上下のパーツを重ねて縫い合わせます。(上を下にかぶせます)
前スカートは前から見て右側を左側の上にかぶせて縫い合わせます。
後ろスカートはファスナーのあきを残して前側とは逆に左側から右側にかぶせて縫い合わせます。
両脇は前スカートを後ろスカートにかぶせて縫い合わせます。
ダーツを縫い合わせ真ん中をハサミでカットし、割ります。
(あまり深くカットしないように最後はアイロンでプレス。)
裏地は後ろ中心スリット裾の順番で縫います。
(後ろ中心と脇は片倒しでジグザグミシン、スリットと裾は三つ折りにしてたたきます。
身返しは脇を縫います。(端の始末は割ります)
身返しと裏地を縫い合わせてファスナーをつけます。
ファスナー部分を表地に縫い合わせます。
ウエスト部分を縫い合わせます。
裾がほつれ過ぎないように裾から2cmの所に捨てミシンをします。

そして最後の難関
いつもそうなんですが最後に難関が、今回はファスナー付け。
まず裏地に身返しをつけファスナーをつけます。
ファスナーつけ

‹‹‹ ここで、ピーンチ!到来 ›››
(^_^;)
普通エフロンファスナーをつけるときは表地を裏側に折りそこにつけるのですが、実は生地も厚く縫い代が少なかったので折り返すことが出来ません。ヤべーッ

ハギをつけるにも時間がかかるし...
どうしても明日プレゼントを渡したいのです。何とかしなければ・・・
困っていると...クロスランドのメール担当道川さんが自宅へ持ち帰り&夜なべ作業で間に合わせてくれました。
みっち〜ありがとう!

●道川談
ふぅ〜疲れた (*_*) 作ってきましたよ。。。
(ちょっと不機嫌っぽく)』
みっち〜、結構疲れた顔してるね。。。

お披露目

そして、送別会の当日(飲み会が始まる前に)早速Aさんに着てもらいました。
皆さんご覧になられどうですか?


すごく似合っているのですが本人顔出しNGとのこと。
もしかして結婚してからも合コンに行くつもりで公表できないとか!?(ひどいこと言ってAさんごめんなさい)

Aさんは「すごく気に入ったわぁ〜(^o^)」ととても喜んでくれました。

そして、皆へのお披露目です。
(モデル風に気取って、本当に嬉しそうでした)
・・・やっぱり、服作りの魅力は、着る人に喜んでもらうことが一番です。
服作りって大変だけど楽しいな〜と改めて感じさせてくれる一瞬です。

ちょっと一言・・・
 ところで、何故今回予告してまでファンシーツィードを取り上げたかと言いますと、やはり今一番の注目素材そしてその素晴らしい素材を紹介したかったからです。

ここ数年、ベーシックなツィードが人気でしたが、今年になって表情豊かなファンシーツィードに人気が集まって来ています。
それは、景気が少し回復しファッションの流れが華やいだ方向に向かっているからで、ツイードもこの影響から明るく美しいものが注目されています。

ところで最近よく耳にするファンシーツィードとはどんな物か?どれぐらいご存じですか?

ファンシーツイードとはファンシーヤーン(ノットヤーン・ネップヤーン・スラブヤーン・ループヤーン)などで織られたツィードのこと。
そしてこのファンシーヤーンは意匠糸と呼ばれデザインされた糸のことで、その糸を創意工夫して組み合わせる事によって作り上げられたツィードがファンシーツイードと総称するのです。

ちなみにこういったファンシーツイードの生地を作るには手織に近い低速の織機『ションヘル』で一本一本丁寧に織り上げています。
テープ貼り


これが生地をデザインする設計図と言っても過言ではありません。
これを組み合わせることで『平織り・綾織り・縞・格子』など
様々な柄を作り上げることができるのです。

そしてファンシーツイードはシャネルツィードに代表されるように
決して新しい素材ではありませんが、
色とりどりのツィードは今の若い方には新鮮に映り、人気を得ているのでしょう。

こんな昔ながらのファンシーツィードですが、
一生懸命織機を動かしてくれている機屋さんには
いつまでも頑張って欲しいですし当社としても応援をして行きたいですね。


そして最後に、Aさんにはこの場をお借りして贈る言葉を捧げます。
これからは2人で色とりどりの人生をションヘル織機のように
末永く幸せを織り上げてください。

いつか味のある生地(=人生)になることを心より願っております。
お幸せに.... (By ウルマ)



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