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服作り工房
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第13回:〜初体験〜『メンズジャケット』Part5
秋も深まり今年もそろそろ冬支度。
月日の経つのは早いものですね。
皆さん冬の準備はお済みですか?

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さて、
今回の服作り工房では、シリーズでご紹介している『メンズジャケット』の第5弾として『デザイン』をテーマにご紹介していきます。
途中から読み始めた方のために、途中経過をご案内しますと、これまでの前4回ではこのようなことをやっていました。
★第1弾:初めに ・・・ >>>
★第2弾:トワル組・・・ >>>
★第3弾:仮縫い ・・・ >>>
★第4弾:準備工程・・・ >>>
こうして前回のパート4でやっと『準備工程』に入り、いよいよ縫製と言いたい所ですが、『細かいデザイン』は行き当たりばったりで決まっていません。

普通洋服を作るときは、まず『デザイン』を決定し、それを元に各パーツの型紙を作り、それから作り始めますが...
ところが、
今回のメンズジャケットはスタッフの『好奇心』からスタートした企画でした。
メンズジャケット作りは、スタッフ全員が初めてだった事もあり試行錯誤の末、実際のジャケットを分解して『研究』するところから始めました。
次にせっかく作るのだから体に合ったモノを作ろうとトワル組や仮縫いで『補正』を行いました。

毎回毎回、その都度どうするか?を考えてながら進めていったので、そのために、『設計図ともいえるデザイン』が置き去りになり、作り始めていたのです。

それには訳があり、作りながらデザインを考えていく事で、新しいアイデアが生まれていったり、デザインそのものを考える『プロセス』を楽しみたかったからなのです。
とはいえ、
さすがにそろそろデザインを組み立てていかないとこの先進みません。
そこで今回は『デザイン』にスポットを当てて考えてみました。

▽▼▽


デザインって?
 デザインを考えるとき、まず、どんな『アイテム(品目)』を作ろうか決め、そして、『シルエット(輪郭)』を決定して、それから『ディテール(細部)』などを考えていきますよね?
大枠から細部へこんな流れです。(アイテム>シルエット>ディテール)

今回の場合...
アイテムはメンズジャケット(さすがにアイテムは決まっています)

シルエットは元々着ていたモノを参考にオーソドックスなデザインで体に合わせてみました。

ディテールはラペルをノッチドラペル、ベントはサイドベンツ、ボタンは3釦。
 そしてなんといってもポケットは『パッチ&フラップ』このジャケットの一番のポイントです。

パッチ&フラップにこだわった理由!?
前回ウォームビスだからカジュアルテイストなパッチ&フラップのポケットにしました!といっていましたが、実はただ単に私自身(ウルマ)がそのデザインを好きだったからです。


それは、なぜか?といいますと...
私が最初にファッションに興味をもったのが『アイビーファッション』でアイビーブレザーのデザインがパッチ&フラップの3釦だったからです。
自分のファッションの『ルーツ』のようなものなので今でもそのデザインが好きです。
もちろん、シルエットは今作っているジャケットとは全然違いますが...

いくらルーツといっても服作り工房としてはポイントがパッチ&フラップだけでは、ちょっと物足りない、そこで遊んでみることにしました。

■ ステッチ&裏地! ■
まずは、カラーステッチでアクセントを加えてみました。
ポケットを引き立せようと黄色のステッチにしました。
えぇ〜、ジャケットとに黄色のステッチと思われるかもしれませんが、デニムのような色合いの生地なので絶対合うはず。。
ジーンズのステッチって黄色やオレンジを使っていますよね。
けっこうイケてると思うのですが???
そして、もう一つ裏地にもひねりを加えてみました。
普通、裏地と言いますと無地や格子にストライプといった所です。

ところが、今回は大胆にもプリント柄を選んでみました。

こう見えても、この生地『エルメスのスカーフ』と同じイタリー製シルクプリントなんです。
当社宝の山から発見しました。(ほかにもいっぱい掘り出し物ありますよ。SALE楽しみに!)


実は表地も同じイタリー製のシルク混の生地です。
生まれが同じイタリーなので、きっと相性が良いな、と思って選んでみました。
(冗談ですけど、生地は表地裏地共にイタリー製です。)

拡大して見る

裏地に凝るのって『江戸の文化』の粋なスタイルですよね?
そういえば、どことなくこのプリント昔ぽくって『唐草模様』のような感じがします。
以上ちょっとステッチと裏地で遊んでみました。
どんなジャケットになるか楽しみです。(着れるかな?)

最後に・・・
自分のファッションのルーツをちょっと紹介しましたが、最後に今回拘ったポケットのルーツを探ってみました。
ポケットの起源ってどうなんだろう?
ポケットとは『小袋、物入れ』の意味で、フランス語の『ポッシュ(poche)』日本語では『隠し』にあたり、元々は手回り品を身につける目的の実用的なものであったようです。
実用的なことから考え、私は軍服のデザインから来ているのではないかと思ったのです。
メンズのアイテムって、軍服がルーツなモノってすごく多いんですよね。

そこで、本当はどうなのか?
服飾辞典などで調べてみました。
すると、16世紀頃の西欧で『オー・ド・ショース』という男性用の半ズボンような物に『コッドピース』と言われる股あきにつけられた『袋状の物』がポケットに派生したようです。
最初はあきを隠す布がであったが徐々に装飾的なり、そして、詰め物をするようになって、それがポケットになったのではないでしょうか?(その当時の男性衣服の流行だったようです)

よくファッションは繰り返されているといいますね。
ポケットをとっても最初はあきを隠す『実用的』なものがファッションとしては『装飾的』に変わり、そして今では機能的でなおかつデザインにも優れたものポケットへと変わっています。

そのことから考えると、ファッションは繰り返されているのではなく、変化しながら進化しているのではないでしょうか???

ちょっと重たいテーマになった今回の服作り工房、寄り道しすぎてジャケット作りの方はあまり進んでいません。
今、ポケットを作っている最中です。

作り方は全然紹介できませんでしたが、今回はこれで終わりです。

次回お楽しみに・・・


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