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第29回:〜 夏の必修アイテム! 〜


梅雨明け間近になってきましたが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?

さて、夏本番を前に紫外線が気になるこの季節「夏の必修アイテム」の帽子にチャレンジします。
強い日差しから、お肌を守る夏の必需品です。
また、オシャレアイテムとしてお気に入りの洋服と合わせたり、その日の気分で選んだりするのも楽しいですよね・・・

・・・ということで、今回の服作り工房では「帽子作り」をご紹介していきます。


そこで・・・
▽▼▽

まずは、デザイン!
 

いつものように洋裁雑誌を物色していると『2008年フィーメイル春号』に“オシャレの仕上げに大活躍”というタイトルで帽子特集が掲載されていました。

帽子特集ではキャスケットやクロッシェ、ハンチングにキャップなどいろいろなデザインが紹介されていましたが、その中から夏場なので、今回は「つばの大きい帽子」を作ることにしました。
その帽子は“ワイヤー入りのチューリップハット”です。
ワイヤーが入っているので、形が自由に変えられ、日焼け防止にも最適です。


続いて、生地選び!
 

夏用の帽子なので当然ですが、夏物生地サンプルの中から選ぶことにしました。
ところが、帽子の場合ある程度コシの有るしっかりとした生地でないと形が崩れやすいので、その点を考えながら生地を選ぶことにしました。
そこで、年間2000種類もの生地を集めている、種類豊富な上級者用サンプルの中から選ぶことにしました。


→上級者用サンプルに興味のある方はこちら

そして、今回はクロスランドのスタッフで制作者の塚原さんに自分の好みで生地を選んで貰いました。
塚原さんが選んだ生地はジャカードとストライプの2種類で「もしかするとリバーシブルになるかも?」と思ったみたいで、どちらも表に使えそうな生地を選んだようです。
そして、「ジャカードの生地は2色を選びアクセントにする」とのこと。

さて、どんなふうになるのでしょう?


今回用意したものは、こんな感じです。
○ (品番:63175-01)表地148cm幅×30cm
○ (品番:63175-02)表地148cm幅×30cm
○ (品番:63125-02)表地148cm幅×30cm
 
○ (品番:S532-07)コピクイーン『方眼製図紙』」
○ 方眼定規(品番:S530-01)
○ 糸(品番:Y539-キナリ・クロ)

次は、型紙作りと裁断!

ラッキーなことにフィーメィルには型紙が付いていましたので、その型紙をトレースしました。
とはいえ、この帽子の型紙はなんと1つだけ!


しかし、1枚の型紙ですが表と裏を使い、パーツ全部で20もありました。

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ハサミで裁断していたのですが、数が多くてすごく大変そうでした。
ハサミで裁断するのを見て思ったことですが・・・
あらかじめある程度の大きさに裁断してまとめてカッターで切れないかな?」と考えるのは横着物の考えでしょうかね〜?

そして、接着芯を貼る!

ジャカード側が一応表ですので、しっかりするように接着芯を貼りました。
とはいえ、10パーツもあるので接着芯を貼るのも結構大変

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そして、芯を貼ったパーツを見てビックリ!
グレーが7枚、クロが3枚です。
なんで、クロを3枚にしたのかわからず、制作者に聞くと「なんとなく」とのこと。
すると逆に「どうすればバランス良く配置できますか?」と質問され、色々な組み合わせをした結果。
こんな感じの組み合わせになりました。


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これなら、片側がグレー5枚で反対側がクロとグレーが交互にならび「なんとなく」バランスも良く、この組み合わせにしました。

いよいよ縫製!

縫い方の工程は次の通りです。

◇ 表クラウン作り ◇
表クラウンのパーツを縫い合わせます。
縫い代でカーブがきつい所には切り込みを入れ片方に倒します。
そして、同じようにして5つのパーツを縫い合わせます。
同様にもう1枚5つのパーツを縫い合わたモノを作ります。
出来上がった5つのパーツ同士を縫い合わせます。

◇ 裏クラウン作り ◇
表クラウン同様各パーツを縫い合わせます。
縫い代の始末も表クラウンと同じです。
表クラウンと同じく5つのパーツのモノを2つ作ります。
出来上がった5つのパーツ同士を縫い合わせますが、
  返し口は残しておきます。

表クラウン、裏クラウンはこんな感じです。

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◇ 表、裏のクラウンを縫い合わせる ◇
表クラウンと裏クラウンを中表にしてピンで止めます。
表、裏のクラウンを縫い合わせます。


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◇ ワイヤー付け ◇
はじめにワイヤーを用意します。
今回用意したワイヤーはたまたま手芸店で見つけてもので、チューリップハットだけに、フラワー用のワイヤーを用意したわけではありません。悪しからず。(笑い)
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ワイヤーは手縫いでしっかり縫っていきます。
今回は1本のワイヤーが短かったので4本使用しました。


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返し口として縫い残していた所から
  表に返します。

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最後は返し口を
  まつって完成です。

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■ 完 成 ■

そして、早速仕上げた帽子をモデルさんにかぶってもらうことに...

まずは、ジャカードの方を表にしてもらいました。


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次に、逆さまにしてストライプを表にしました。



いかがですか、まずまずの出来映えではないでしょうか?

モデルさんのお顔をご紹介できないのだけが、ちょっと残念でした。


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最後に、一言!

今回帽子作りを見ていてちょっと感じたことがあります。
それは、制作者が「なんとなく」クロを3枚にしたことです。
もちろん深い意味はなかったようですが、普通ならクロが2枚か5枚か8枚じゃないと左右対称にならずバランスが悪いし、アクセントとするなら1枚で十分です。
なんとなく」は論理的ではないですが、逆に論理的に作られたデザインであっても出来映えが良くなければダメですよね。
感覚的ではありますが「なんとなく」って「結構楽しい物や新しいモノが生まれたりするのではないか?」とちょっと思ったりしてみました。

それでは、今回はこれでお終いです。

次回もお楽しみに...



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